観経疏伝通記

かんぎょうしょでんずうき

寛永初頭頃刊 無匡 版心「記」「序記」「定記」「散記」
袋綴 半面九行十九字 縦二九・〇糎、横一九・二糎 各巻表紙裏に「清澤」「本泉寺」の黒印あり。

(巻末墨書) 右傳通記十五冊雖為清澤本泉寺所持之本所望之間依難辭授與教行寺巳

浄土宗第三祖良忠(一一九九-一二八七)撰。善導の観経疏四巻を注釈したもので、玄義分記六巻、序分義記三巻、定善義記三巻、散善義記三巻の計十五巻の書。康元二(一二五七)年より書きはじめ、正嘉二(一二五八)年に稿をまとめ、建治元(一二七六)年に再治を行ない、さらに入寂の二ヵ月前にも部分的な校訂がなされたもので、前後実に三十年の永きにわたって完成された書で、浄土宗義解釈の基準とされる書。

今本は、木活字版としては慶長十三年識語本(龍谷大学蔵)、慶長十七年版につづく第三回目の刊行と推定される。本学には、さらに異版として「玄義分記第一」の零本一冊を蔵す。

『佛教大学図書館蔵貴重書図録』より