京名所

みやこめいしょ

『京名所』(みやこめいしょ)は、京都・洛外の名所旧跡を題材にして作成された絵巻であり、『京名所絵巻』とも称する。上巻は、宇治平等院を起点とし、洛南の伏見稲荷、東福寺から、東山に沿う形で北上。清水寺、八坂神社、知恩院等を経て、洛北の銀閣寺、下鴨神社に至る名所を取り上げている。下巻は洛北の上賀茂神社、大徳寺、金閣寺等を経て、嵯峨野・嵐山の天龍寺、松尾大社をめぐり、西山を望みつつ山崎を経て淀城へと至る。美しい金色の霞ごしに見る名所の姿は、一種幻想的な雰囲気を醸し出している。さらには東福寺の紅葉や北野天満宮の白梅など、今と変わらない四季折々の風景は、見る者の心を強く惹きつける。本作品の制作年代は詳らかではないが、江戸時代中期に描かれたものではないかと推定されている。

収録名所:
【上巻】
[宇治平等院], 恵心院, 八幡, 黄はく(黄檗山万福寺), 藤森, 七面明神, 宝塔寺, 稲荷(伏見), 通天橋(東福寺), 泉涌寺, 智積院, 哥中山(清閑寺), 秀吉御塔(方広寺), 音羽瀧・鹿間塚・馬止(清水寺), 霊山, 高臺寺, 大谷, 菊水, 二間茶や, 祇園社, 丸山, [知恩院], 南禪寺, 永觀堂, [黒谷金戒光明寺], 若王寺(子), 真如堂, 吉田社, 白川村, 百万遍, 雲母坂, 将(勝)軍地藏, 修学寺(赤山), 比叡山, 山はな(山端), 高野村, 御手洗井(下鴨神社)
【下巻】
[上賀茂神社], くら(鞍)馬, 岩屋(金光峰寺志明院), 大宮森(久我神社), [今宮社], [大徳寺], [鹿苑寺金閣], [北野社], [平野社], [等持院], [仁和寺], [妙心寺], 一の鳥居(鳥居本), うつまさ(太秦広隆寺), さか(嵯峨), [天龍寺], 嵐山, となせ(戸無瀬・戸難瀬)の瀧, 法輪寺, 松尾社, 西方寺, 三鈷寺, 向日明神, 粟生光明寺, 水足(淀姫神社), 山崎, [淀城]