原文

傀儡師(くはいいらいし)

いつも春(はる)の比(ころ)は都(みやこ)の町をはいくはいし方(はう)二尺(しゃく)の箱(はこ)を負 (を)ひ中(うち)にちいさき人形を入て家々に来(きた)り あやなき一ふしにてこれをまはしいとなみとす 出所(しゅっしょ)は摂(せつ)州(しう)西 (にし)の宮(みや)より来(く)るとそ世にあやつりと名付て人形をつかふもこれよりはじまれりといふ

解説

「傀儡師」(くぐつし)には摂州西宮を発祥の地とし、木偶(でく)回しとも呼ばれる傀儡師(人形遣い)が肩から掛けた胸もとの箱から小さな人形を出して庭先で門付けする様子が描かれています。「えびすかき」、「えびすまわし」ともいわれ、『常照』52号で紹介した『十二月あそひ』では「恵比寿かき」と呼ばれています。人形浄瑠璃芝居の源流といわれています。