選擇傳弘决疑鈔 江戸初期 古活字版

せんちゃくでんぐけつぎしょう えどしょき こかつじばん

建長六年(1254)、良忠(1199-1287、浄土宗第三祖)が下総地方の教化によって鏑木九郎の帰依を受け、匝瑳郡鏑木に住んでいたころに辨長(1162-1238、浄土宗第二祖)から授けられた『選擇本願念佛集』を註解したもの。良忠は浄土宗の教学を大成し、然阿、記主禅師の名でも知られる。
本書には刊記も年記もないため刊行にかかる確証をうることはできないが、毎半葉十行枚行二十字、無匡郭双花魚尾の版面等から江戸初期の古活字版と推定される。また、本書の題簽は剥落してその痕跡をみることはできない。印記「不爲」「存覚」のほか「寶玲文庫」「春翠文庫」からフランク・ホーレー、中島仁之助等の旧蔵を経てきたものであることがわかる。

『佛教大学附属図書館所蔵 貴重古典籍目録』より