デジタルコレクションの「洛中洛外図屏風」が高精細画像に生まれ変わりました。

佛教大学図書館デジタルコレクション」のメインコンテンツとして、広く好評を得ておりました『洛中洛外図屏風』ですが、この度、高精細画像への差し替えを行い、全面的にリニューアルをいたしました。

高い画像再現性を有するCCDイメージセンサにより、「ボーンデジタル」として撮影された画像を全面的に採用することで、従来のフィルムからコンバートされた画像では、目にすることができなかった細部の様子までを忠実に再現することができるようになりました。往時の繁栄を偲ばせる金雲の輝きや、一層鮮やかとなった洛中洛外の街並み、細やかに映し出される人々の表情や服装など、生まれ変わった『洛中洛外図屏風』を心行くまでお楽しみください。

旧画像

新画像

洛中洛外図屏風

『洛中洛外図屏風』は、国宝の上杉本をはじめとして、十六世紀ごろからさかんに製作され、近世京都の様子を視覚的にうかがうことのできる重要な資料である。本学所蔵本もそのひとつであり、左右一対、各隻六曲の画面に京都洛外の景色、洛中の町の様子が描かれている。本屏風左隻第四扇に位置する二条城には、現在は失われた天守が描かれており、城門に入る御所車の列が見える。寛永三年(一六二六)、天守の完成にともなって行なわれた後水尾天皇行幸の様子を描いているものと思われ、製作年代はそれ以降であることがわかる。