本資料は「新板増補京絵図」と同様、林吉永により出版された京都図である。
図中には「御所司代 牧野河内守」、「淀城 稲葉丹後守」とある。京都所司代であった牧野英成が河内守となったのは享保13年6月、稲葉丹後守（正知）は享保8年に淀藩主となり享保14年5月に没していることから、本絵図は享保13、14年頃に作成されていることが分かる。
本資料は他の京都図と同様、寺社名、各藩京都屋敷名、御土居等を掲載する他、「洛陽七口」、「同間之近道」、「京三条大橋ヨリ方々ヘノ方角并道のり之記」、「大仏殿釈迦如来の寸尺」、「三十三間堂之記」や各寺社の概要などを掲載し、地誌・案内記的な性格を持つ。

地図1舗 ; 160.0×121.5cm (折りたたみ27cm)