現在、図書館のデータベース関係で最も人気のある(最も利用されている)コンテンツを二つあげるとするなら、
① 1945年から現在までの朝日新聞の記事本文について全文検索できる「聞蔵Ⅱビジュアルfor Libraries」
② 1874年から1960年までの読売新聞の記事見出しについてキーワード検索ができる「明治・大正・昭和の讀賣新聞」以上の二つになることは間違いありません。
いずれも新聞記事に関するデータベースで、利用者の皆さんの新聞に対する強い興味が感じられますし、今後も新聞関係のデータベースコンテンツの充実を図っていくことが必要になると図書館では考えています。
さてそんなわけで、今回は4月からの本格導入を目指してトライアル契約(試用契約)を結ぶことになった新聞関係のデータベースを紹介させていただきます。その名は「ヨミダス文書館」。その名の通り、1986年から現在までの読売新聞の記事本文について検索ができる全文データベースです。時代的には先に述べた「明治・大正・昭和の讀賣新聞」の後続部分にあたり、朝日新聞の「聞蔵Ⅱビジュアルfor Libraries」の収録範囲に完全に含まれます。
「それじゃあ、聞蔵IIもあるし、あまり役にたたないのでは?」などと思うなかれ。今回の「ヨミダス文書館」の導入で「聞蔵Ⅱビジュアルfor Libraries」と重なる多くの年代で、読売新聞の記事検索を行うことが可能になりましたが、これは大変に意義があることなのです。というのも、皆さんもご存知のように、新聞によって、物事の取り上げ方は全く異なります。「明治・大正・昭和の讀賣新聞」の存在を考慮すれば、日本の二大新聞である朝日新聞と読売新聞の記事については、少なくとも「1945-1960」、「1986-現在」の範囲において、同一の物事に対する切り口の比較検討を行うことが容易になった訳です。これってすごく意味のあることだと思いませんか?
いろいろな見方を養うことは、想像力にも直結します。二つの新聞を通して、それを知ることは決して無駄なことではありません。将来の就職の際にも役立つ、多面的な考え方を育てること、その種がこれらのデータベースの中に眠っています。
新聞データベースの利用は研究の目的だけに限りません。利用は簡単で、大学内のPCを使えば、図書館のホームページからいつでもアクセスすることが可能です。ぜひともこれらのデータベースを駆使して、いろいろな世界に触れてみてください!