デジタルコレクションに「大藏一覽集」「法然上人法語抜萃」を追加しました。
大藏一覽集
宋の陳実編の仏教書である。日本では応永期の五山版や、古活字版二種、近世期の木版などが刊行されている。本書は古活字版で、江戸初期刊行と推測される。蔵書印はないが、各巻末に「宥範求之」と墨書がある。
参考文献 『禅学典籍叢刊』第6巻上
法然上人法語抜萃
法然の法語の注釈書。8巻7冊。著者は「菩薩戒ノ弟子聴雨述ス」とあるが、この「聴雨」については不明。無刊記であるが、本文末に「寛文十二年の春これを述す」とあり、寛文12年に近い年に刊行されたものと推測される。 内容は、法語を引用した後、「此心は・・・」という書き出しでその意味を説く。 本書は、刊行年代はそれほど古くないが、和古書のデータを網羅的に収集した「日本古典籍総合目録データベース」にも登録されていない稀覯書である。