『河内國大縣郡安宿部郡土砂留塲山内谷々圖』『山城國近江國土砂留塲山内谷々圖』（以上、標題は題簽による）『河州交野郡山内谷々』（標題は内題による）の三点が、柿渋引き染め楮(こうぞ)紙の帙に納められている。それぞれ畳物の絵地図で、表紙および裏表紙が付く。表紙の中央には題簽が貼付。帙の表紙には、墨書きで「安政五戊午季/山城國河内國土砂留山内之圖/山崎義志」とある。（ただし「安政」の文字は塗り消され、「天保」と書き入れられている。）『山城國近江國土砂留塲山内谷々圖』にのみ裏表紙に「于時安政戊午年縮写之/山崎美木右衛門」の貼紙があるが、他の二点は直接裏表紙に「山崎美木右衛門」と書かれた墨文字がかすかに見える。

なお、絵図の作画者とされる山崎美木右衛門や各絵図については以下の資料に詳しい。

水本邦彦著『土砂留め奉行 : 河川災害から地域を守る』（歴史文化ライブラリー, 550）吉川弘文館、2022年。

当館所蔵の「山城國近江國土砂留塲山内谷々圖」が以下の通り紹介されました。貸出・放映紹介も合わせてご覧ください。

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  大津市歴史博物館 Otsu City Museum of History
  『 湖都大津の災害史 』
  2023年3月4日～4月16日