花洛細見圖

からくさいけんず

古今刊行されつづけている京都本のひとつです。元禄十七(一七〇四)年の序をもち、表紙題簽には「寶永」と冠する地誌ですから、江戸期の京都本のなかでは中期にかけてのものといえましょう。元禄時代の京都は町人文化が花開いた時期といわれます。商業出版も盛んになり、書肆が多く立ち並び、本学に近い西陣は機織の音もさぞかしにぎやかだったと思います。「花洛」とは花の都京都のことであり、京都の社寺仏閣や花の名所とともにおもな年中行事があわせて紹介されています。

目録:
【壹之巻】
正月體、弥生節句、端午、七夕、重陽、住吉踊、大神楽、傀儡師、御火焼
【貮之巻】
禁裏、日之御門、南門、公家門、唐門、花見之體、祇園、御室、高臺寺、右近馬場、知恩院、東寺
【參之巻】
上加茂社并競馬、下加茂社并葵祭、
【四之巻】
松ケ崎、干菜寺、百萬遍、吉田社、真如堂、黒谷、銀閣寺、送り火、鹿ケ谷
【五之巻】
永観堂、南禅寺、粟田口祭、庚申、知恩院、長樂寺、丸山、東本願寺御塚、双林寺
【六之巻】
祇園社并祭禮、付山鉾、同御輿洗、夕涼
【七之巻】
安居、高臺寺、八坂、霊山、清水寺并地主祭、六道六原寺并相撲
【八之巻】
大佛、卅三間堂并矢数、知積院、泉涌寺、東福寺并開山忌、稲荷社并祭礼、藤森社并祭禮
【九之巻】
東寺、尼寺、六孫王宮、嶋原體、壬生寺并狂言
【十之巻】
本國寺并唐人來朝付曲馬乗、西本願寺、東本願寺
【十壹之巻】
五条天使、因幡堂并海佛、御影堂、若宮八幡、建仁寺并木遺り、四条芝居體
【十貮之巻】
誓願寺、六角堂并立花、空也堂、神泉苑并五位鷺、二条御城并武家礼儀
【十參之巻】
上御霊社、下御霊社并祭禮、一条革堂、聖護院并峯入躰
【十四之巻】
相國寺、妙顯寺并高祖御難、大徳寺并禅僧、安楽花、今宮社并祭禮、七墅社、千本閻魔堂
【十五之巻】
北野社并一代能、平野社、金閣寺、等持院、龍安寺、妙心寺

『常照-佛教大学図書館報 第54号』より (PDF:7.5MB)