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いはや : 中

イワヤ : チュウ Iwaya :Chu
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【03】

さるほとにそつとのたさいふにつ
かせ給ひてきたのかたのかせのこゝ
ちとてしやけありて物くるはし
くおはしませはさるへききやう
しやをしやうしていのらせ給へは
よりましにつかすしてきたの御かた
みつからきちやうのうちよりとひいて
きやうしやのまへへおはしけれは
きやうしやしゆすおしもみしやけは
物かたりにそきたるらんなにものそ

【04】

なのれゝとせめけれはきたの御かた
はつかしけにてきぬひきかつきさめ
ゝとなき給ふやゝしはらくありて
かくその給ひける
われはこれみやこのものなりちんせい
のきやうしやにみゆへからすされともあ
まりのくるしさにたゝいままいりた
り大田の御門の二のみやなりたいのやの
母にてさふらふおんあひのみちこそか
なしけれたいのや十さいにてむ

しやうのかせにさそはれてわれ
すてにはかなくなりて候ひめをす
ておきめいとのたひにおもむく事
のかなしさよとおもひしまうねん
にほたいの道に
いらすしてけうやう
すれとわうしやう
せすまたつくる
つみなけれは
ちこくにも

【05】

おちす六たうにたゝゑひぬ
あさゆふまもるかひも
なくなにのとかに
よりたいのやをは
あかしのうみへはしつめ
たまふそあらほいなや
うらめしやとの給ひて
さめくとそ
なき給ひ
ける

【06】

かやうにはなのりたまへともきたの
御方たいのやの御事をふかくなけく
いろを見せて御けうやうさまくし
たまへはさる事とすいしたるものも
なししかれともしやけかくあらはれ
てのちよくなり給ひけりさてもあかし
のあまはひめきみの御ぞうらやまふ
きの十二うわかさね御はかまなとし
ちくのさほにかけおきてあさなゆふな
かしつきたてまつるおつとのあま

つりをしにいつれは女のあまをと
きを申またおとこをときをして女
あをのりめかふとりにゆくときも
ありたかひにかけのことくそひたて
まつりけりあけぬくれぬとすき
ゆき給ふさてそつとのは三とせにも
なりぬれはひめきみの第三年を
もあかしのうらにてとていそきのほ
らせたまひけりをのへたかさこの
おきをとをらせ給へは海中に大

【07】

きなるはたそ見えけるあれはなに
はたそととひたまへは四位のせうしやう
ちかき里の上人たちをしやうして
しやうこんたうちやうをこしらへて八ち
くのほけきやうをかゝれけるみせはた
とそ申けるたいのや此へんへこそ
しつませ給ふらんとて海の中へ御ほう
らくし給へりけるそつとのさてはと
てはつかしなから御たいめんありけ
れはせうしやうみるよりなみたはらく

となかしこひしき人のかたみとおもひ
つくくとなかめておはしますそつ
とのの給ひけるはつくしへくたりし
ときさまくひめを御とめありし
につれてくたりし事かゝるなんに
あはんためかやいまさらこうくわいせん
はんなりよしそれとてもせんせ
の事かへらさる身とはおもへとも
はかなきおやのまよひにて候ひめう
せにしときとにもかくにもならはやと

【08】

千たひもゝたひおもひしかともわれさ
へむなしく成ならはくさ葉のかけに
てひめかおもひおもきかうへのさよ衣
かさねてうきめを三せ川にしつ
みはてんもかなしけれはせめての
こりあとのいとなみし侍らんとかい
なき此身はとゝまりぬとの給へは
せうしやうはたゝなくよりほかの事
ましまさすそつとのも御けうやうさま
くし給へともせうしやうはいまたあひ

見ぬ御かたゆへにかくとふらはせたまふ
あはれなりし御事ともよそのたもと
もしほりかねたるありさまなりさて
いとまこひしてたちわかれたもふつくし
へ御くたりのときはのほりのときとち
きりしにけふはなれてのその後は
またいつの世にめくりあふへきこ
ひしき人のかたみのいとまたかひに
ぬるゝたもとかなおつるなみたもかい
のしつくもわきまへかねたるふせい

【09】

なりいまをかきりとおもへはりんゑし
やうしのみちのふるさとを
此たひなかく
へたてぬる
こゝち
して
うきわかれ
たまひ
けり

【10】

せうしやうはしよしや山へのほりたまふ
そつとのはみやこへのほりたまひみかと
にしゆつけのいとまをしきりに
こい給へともかなはすうさのみやのちよく
しゆへなくとけられしかは御よろこひ
に大納言にそなされけるしたひ
申たまへともりんけんなれはよろこ
ひの中にもさきたつ物はなみたなり
さるほとに天下の御子に二位の
中将とのと申人八月十五夜のくま

なきにさふらひあまためしくしてかも
かはらにたちいてゝこまくらへして
あそひ給ふか中将馬よりおちさせた
まひてひたりのかいなをつきそんし
給ふいよの国は御りやうなれはれ
うちのためにくたり給ふいくほと
なくしてよくならせたまひて
みやこへはやくのほりたまふかひんこ
のうたのかしまよりはりまのむろに
つき給ふ月の出しほのゆふなきに

【11】

あちのむら鳥わたるなりしよしやのあ
らしはけしくてくれゆくまゝに
かせあらくしとろもとろになみた
ちて五そうのふねともみたれけり心
ほそさはかきりなしろかいもかちも
かなはすして風にまかせてゆられ行
されともとあるしまへふきつくるそ
のとき舟のともつなをとりみきわへ
おりさせ給ひてうらのものともにこの
うらはなにといふそとたつねたまへは

しまのものこれはあかしのうらと申
さてはきこゆるめいしよなり月のひ
かりもおもしろしたゝいまのかせに
いのちたすかるよろこひにこれこそ
さいかいのおもひ出にいさやうらまはり
してあそはんとて御めのと子の六位
の臣さこんのせううきやうのたゆふつね
はるさきやうのたゆふこれはる御いと
このからはしのせうしやうとの中山の
中納言との此人たちをひきくして

【12】

みきわのかたをめくり給ふいそへのまつ
のむらたちてこゝろことはもおよはれ
す物ことにおもしろし此ほとのおもひ
てなとめんくにくちすさひたまひけ
りさるほとにあまのいはやにちか
つき給ひていさやいなかの下らう
のすまゐ見ん人おほくてはよしなし
二三人つゝ見んとてさこんのせう六位
のしんをつれて中将とのあまのいわ
やをしのひやかにのそき給へは入口に

はかまもかきつみてきりめもみえぬ
くいせをくたきくへて袖ももすそも
なかりけるあまのころもをこしの
ほとにぬきかけておとこあませなを
あふり女はあとにゐてつりのいと
をよりたりけり三人の人くこれを
御らんしていさやかへらんいなかの下らう
のすむいへはいぬのふしとにさもにたり
こもをかきにかこいたれはわらやのう
ちのむくつけき土をふしとのはにふの

【13】

こやのいふせさよさりなから上のいわやを
見んとてひそかにあかりたまひは六位の
しんははやかへりぬさこんのせうとたゝ
二人のそき給へはおもひもよらぬさも
ゆふなりしひめきみ御とし十五六と
みえつるかかみのかゝりよりはしめて
すかたありさまみめいつくしきいろあい
かゝやくけしきにてひとり火をあかし
ておはしけりこはいかにとおほし
めしてまちかくよりてみ給へともひめ

きみはしらせたまはて御こゑいと
やさしきをうちあけて
おもひきや身をあま人になしはてゝ
もくすにひとりあかすへしとは
とうちなかめたまひて御なみたはらく
となかさせ給ひて見まはし給ふ御
めのうちあくまてけたかくらうたき
事かきりなしいわやのうちをよ
くく見給へはきたとにしはいわや
なりみなみのかたにさほをつりうら

【14】

山ふきの十二にうわかさねくれない
のはかまそへてかけられたりいわの上
にはらいかうのあみたの三そんすみ
ゑにかゝれたり御まへにはあさのいと
にて四きのはなをむすひてたて
られたりこんていのほけきやうみな
すいしやうのしゆすもおきたまへり
あるかなきかのうすゝみにてよう
もんほうもんきやうろんかゝれたり
かきのこせるしもなしすみゑおか

しけにいろくかゝれたるふせいこう
きてんのほそとののかゝれしせいりやう
てんのひやうふもかくやとおもひしられ
たり中将ふしきにおほしめすさ
こんのせう申けるはよく御らんし
つるかと申せはよくく見つるなり
此人を見るよりむねうちさはきあは
れ一つはちすともむまれはやとこゝ
ちもうかくしう成そやいさや内へいらん
とのたまへは御らんしてうちすてんと

【15】

おほしめさはいらせ給へもしししうの人
におほしめさはまつたゝいまはかへ
らせ給ひてあけてともかくも御はから
い候へと申せはけにもとてかへり給ふ
そのよのあくるを
まつも久しく
おほしめして
さこんのせうに
おほせられけるは
さるにても

うらそこのあま人に
かほといつくしき人
あるへしともおほへ
すたとひいかなる
まゑんのものにて
我ためあしく
なりなんとも
つれてのほらては
かなふまし
とそ仰ける

【16】

さてほのくとあけけれはかのところ
のあま人をめしてかつきせよとのた
まへはきのふの大かせになみしつま
らす候へはかなふましとそ申ける
おほせをそむくはふしきのものとて
みきわのまつにいましめつけて
さてさこんのせうとたゝ二人かのいわや
へ御入ありてさし入見給へはゆふへ御
らんせしは物のかすならすけさはなを
みまさりてゆきのはたへのくまなさは

【17】

いふへきやうもなかりけりいわやの内に
あまたあるうたの中に
月はさしなみはよせきてたゝく戸を
あるしかほにもあくるしのゝめ
たらちおにいかにしらせんうらにきて
ちいろのそこをのかれたる身そ
月かけはあまのいわやにやとれとも
なからへはてんことそかなしき
いかにせんうらのあま人なかりせは
なみのそこにてくちやはてなん

かくてひめきみきのふけふとはおもへ
ともはや四年まてこそおはしけれ
さて中将とのさしよりてをきさせ給へ
との給へはひめきみうちおとろき
給ひてみ給へはおり物のかりきぬに
かねくろなるにうすけしやうふとまゆ
つくりてあてやかなる人なれはみやこ
の御事きつとおほしめしいたさせ
たまひてゆめかやときぬひきかつき
ふし給ふさほなる御小そてうちかつけ

【18】

まいらせてさこんのせうかきいたきおひ
たてまつるこかねつくりのかたなはか
せみつからもたせ給ひてかへらせ給ふ
さてかせもしつまれは御ふねともいた
さるゝまたいましめおかれたるあま
ともゆるさるあまはわか身のいまし
められたる事をはなけかてさこそひめ
きみまちかねたまふらんとてはしりか
へりさてもふしきの事にていまま
てまいり候はすさこそたよりなくおは

しますらんと申て見れはゐたまはす
いつのならひにへんしもいてさせ給ふ
へきかなしきかなやとてはしりま
はりもたえこかれけりあまりの事に
うみのかたへむかいていふやうたとひりう
くうへ御かへり候ともうみのうへにて
いま一とおかまれさせ給へ天人のよう
かうならは雲の上にて見えさせた
まへ此四年かあひた月ほしのことく
にあかめたてまつりし事御なさ

【19】

けのほとをはいつの世にかはわすれ
候へきとりうていこかれけれともかい
そなしさるほとにひめきみをは
やかたの内にてれうらきんしうの
ふすま引きせたてまつりてとか
くなくさめ給へともなかせ給ふはかり
なり中将こゝろくるしくおほしめし
御かほたにもみせたまはすかほとに
うとまれまいらせてうき世にありて
もせんなしうみにもしつみそこのみく

つとなりなんとの給へはひめきみなみ
たのひまよりもかくみつからをめし
つれられとくおやのあまをもめしく
したまはぬそあとにのこりていか
はかりなけかん事の物うさよとの給へ
は中将とのいやくあまの子にては
ましまさぬものをなにとてつゝませ
たまふそとありけれはひめきみあま
の子ならすはなにしにかゝるところ
にはすみ侍へきとのたまへは月日に

【20】

せきもりすはらすとかくしつらひゆく
ほとによとへそつかせ給ひける
人くわれもくと御むかいにまいる
いなかにうはうはくるまにはならは
しとて御馬にのせ給ふ御ともには
さきやうたゆふ六位のしんさこんのせう
せんちんに候てまいりける御馬には
すこしもたまりたまはねはこかと
いふところにて御くるまにのせたて
まつりてつくりみちをらせい門へと

はやめけるひめきみいなりをふしおか
み御まへにてくるまの物見をあけて
ねんしゆし給ふ人くあやしくそおほ
へけるさて天下の御まへへいれたてま
つるへけれともそれには大しんとの
のひめきみ此三年むかへおきまし
ませはひたのせんしかいへに入たて
まつるへきとありけれはせんし
はゑもんのかみといふさふらいの家に
うつりてわかいゑをはゆつりまいらせ

【21】

けり次日中将との天下の御前へまいり
たまいて御母きたのまんところに
けんさんありけれは人く申けるは
中将とのはそゝろにうれしけにわたら
せたまふはいかなる事にかといへはある
にうはうたちの申けるははやく御かい
ななをらせたまへはさこそあらめと申
あいけりさて中将とのきたの御かたへま
いり中将とのこそたゝいまこれへわた
らせ給ひ候へとてみなくみすきちやう

をあけまうけしてひしめきける中将
とのはきたの御方へはめもみやりたま
はていそきひたのせんしの
やかたへ
いらせ
たまふ
みな人
ふしきにそ
おもひ
ける

【22】

さるほとにつくの日たいりへまいりた
まひてみかとに御けんさんし給ひて
後ははな見の御かう月見の御くわい
にもいてたまはて天にすまはひよく
のとり地にあらはれんりのえたとなら
んとしやうく世ゝはなれしとこそち
きられけれたかひのこゝろさしなのめ
ならすそふかゝりけるみななみくの
かんたちめの人ならはあまのむすめくし
たるとてわらひのゝしるへけれとも

【23】

一の人のきんたちなれはとかくのさたも
なかりけりさてきたの御かたへはいよへ
くたりてしほかせにふかれいろくろみ
見くるしく候へはみゝえん事もは
つかしくてまいり候はすいかはかり御つれ
くにそ候らんふるさとへましく
て御なくさみもや候へしと文つか
わし給へはきたのかたおもひもうけ
たる事なりとてときをうつさす
いてたまふ天下とゝめ給へともつ

ゐにいてさせ給ふそのゝち天下殿中将との
をふけうとありけれはきたのまんとこ
ろのおほせにはみろく御めみせてこ
そおかせらるへけれ御ふけうはゆめ
くかなふましき御事といろく申
給へは御ふけうはゆるされけりさて
きたのまんこ(マ)と(マ)ろ四人のきんたちを
めして此事をなけかせ給ふ四人のき
んたちと申は中将とのあねきみ三
人いもうときみ一人なり一にはとき

【24】

のによこれいけいてん二には中くうの
御そくちよ三にはなかをかのくわんはく
とののきたのまんところ四には内大臣
とののきたのかた此きんたちにむかいな
けきおほしめすやうをかたり給へはきん
たちおほせけるやうはやすきほとの御
事なり中将とのはきわめてものはち
する人なりおもふ中をさけぬれは
そのおもひにあくかれさんりんに入
ぬれはおやも子もともに身をいたつら

になしちやうやのやみにまよふ事あり
たゝ此あまの子をおもふよしにてわれ
らか中へよひいたしかたくなしき事を見
あらはしこゑくにはらひのゝしらはなとか
はちてすてさるへきいつくのあまの子
なるらんはるくつれてのほりすてさる
へき事よとの給へはけにもとてさら
はめつらしきつくり物をさせんとてほう
らいの山を物のしやうすにつくらせ
らるさて大かくのすけと申にうはう

【25】

世にすくれたる物はらいのわんさん人な
りこれをつかひにて中将とのへまいり
申へきやうは四人のきんたちの御つかい
にまいりて候さこそ御つれくにそ候
らんとおしはかられて候こなたへ入せたま
ひて御あそひ候へとありけれは大かく
まいりてそのとをりをそ申ける中将殿
ひめきみにそれく御返事申させ給へと
のたまへはひめきみおほせけるはをん
こくのものはとうさいをもわきまへす候

八重たつ雲のほかは見すみやこの
ましはりおもひもよらす候
かくて一日も候へは中将との
御ためはちかましく候ほとに
おもひもよらすとの給へは
大かくかへりて
此よしを

せは

【26】

こと葉のつゝきはおもしろしされとも
こゑはなまりておかしかるらんたゝよひ
よせてわらはんとてかさねての御つかひに
はしろきしやうそくにからあやのはかま
そへて御ちの人にもたせまた大かくをつか
はさる四人のきんたちのおほせには御つ
れくをしはかりまいらせてかやうにたひ
く申になとや御いてましまさぬそ中
将との御ゆるしなきやらんかまいてとくく
わたらせ給へまたきたのまんところのおほ

【27】

せにそこれにもわかきにうはうのあまた
さふらへはなにかわくるしかるへきかまひ
て御入ましくてあそはせ給ひ候へとの
おほせにて候と申けれは中将とのまこと
にたひくおほせくたさるゝ事をそれ入て
候みつからいかてせいすへきはや御返事申
させ給へとありしかはひめきみの給ふは
てんしやうのうてなのすまゐきんかくの御わさ
かりそめにもみゝにふるゝ事なけれははゝ
かりまいらせ候へとも千引のいしをうこかし

てと申させ給へとありしかは大かくかへり
て此よしを申四人のきんたち千引のい
しとはいかなる事やらんとのたまへはまん
ところのたまひけるは千引の石をうこかして
とは千人して引ともうこくましき石なれ
ともおほせのおもさにゆるきいつるといふ
事なりさてはこしとおもふかやいさやま
ふけせんとてこゝをはれといてたち給ふ
れいけいてんはをみなへしの十五にもえ
きにほひのうちきくれなゐのひとへに

【28】

くれなゐのみへのはかまめしたり中くうの
みやすところはもみちかさねの十五にはし
のにほひのうちきうすくれないのひとへに
これもみへのはかまめしぬくはんはくのきた
のまんところはいもりの御そ十五にうすくれ
なゐのみへのはかまめされたり内大臣とのゝ
きたの御かたは菊のにほひの十五にむらさき
の一重にこれもくれなゐの三へのはかまめ
したり一人のきんたちに三人つゝのにうはう
をつけいろくこしらへ花をむすひて

いてたちけり四人のきんたちをならへお
き母うへ御らんしてたなはたひこほしのあ
まのかわらにたちいてゝかさゝきのはしをわ
たししやうのはやしにあそひ給ふもわかき
んたちにはよもまさらしましてやいは
むいなかのものしかもあまの子さこそかたく
なしくおかしかるらんはやこよかし見て
わらはんとの給ふところに御くるまちかく成
ぬると申せは中門へよせさせよもやのみす
のまへをしゆてんへ上殿はるかにねらす

【29】

へしとさためられたり
らうにやくをきらはす上らう
女はうわれもくとあまの
子みんとてひしめきける
よそほひ
中将の御ため
はちかま
しくそ
おほへける

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書誌情報 Metadata

タイトルTitle

いはや イワヤ Iwaya

別書名 Alternative Title

岩屋草子 イワヤ ソウシ Iwaya soshi

岩屋の草子 イワヤ ノ ソウシ Iwaya no soshi

巻次Volume Title

チュウ Chu

部編番号Alternative Volume

2

出版者Publisher

[書写地不明] : [書写者不明]

出版年Date [江戸前中期]
時代区分Temporal 江戸 Edo
主題Subject 物語・説話 Story & Tale / 絵巻・絵本 Picture scroll & Book
資料種別Materiar Type 和古書 Early Japanese Book / 図書 Book / 静止画資料 StillImage
タイプType Image / Text
フォーマットFormat image/jpeg
言語Language 日本語 jpn
彩色有無Coloration Coloring
刊写別Publication way 写本 Manuscripts
一般注記Description

個別書誌作成(和古書)
写本(奈良絵本)
本標題は書題簽による
内題なし
挿画: 上冊: 3葉, 中冊: 5葉, 下冊: 2葉
綴葉装, 金泥草木絵紺表紙, 切箔散銀箔置見返, 雁皮本紙, 朱題簽

OPAC URLCatalog Record https://bukkyo.userservices.exlibrisgroup.com/discovery/openurl?institution=81BU_INST&rfr_id=info:sid%2Fsummon&rft_dat=ie%3D21301648920006201,language%3DEN&svc_dat=CTO&u.ignore_date_coverage=true&vid=81BU_INST:Services&Force_direct=false
原資料識別子Source Identifire 書誌ID: 991002690639706201
NCID: BA71488681
公開状況Access Rights インターネット公開 opened
二次利用Rights Statements
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