国境の思想 : ビッグデータ時代の主権・セキュリティ・市民
- マシュー・ロンゴ 著 ; 庄司克宏 監訳
- 東京 : 岩波書店
- 2020.12
原田 徹先生(社会学部公共政策学科)による紹介文
テロリストの国際移動を防ぎ、わたしたちの身の安全をはかるため、世界の国境では最新のテクノロジーが導入され始めています。検索履歴なども含めた日常生活のあらゆる局面でのビッグデータが活用され、個人ごとに潜在的なリスク指数が弾き出され、そのデータを元に検問されつつあるのです。身の安全をはかるためには、その代償として個人の内面の安全が脅かされるかもしれない。このジレンマを考えさせられる作品です。