エリザベス・ボウエンの短篇を読む
- エリザベス・ボウエン研究会 編
- 国書刊行会
- 2024.11
松本 真治先生(文学部英米学科)による紹介文
20世紀英国文壇を代表するアングロ・アイリッシュの作家エリザベス・ボウエンは、幻想的な短篇の名手です。チェーホフやモーパッサン、D. H. ロレンスなどを評価し、リアリズムよりもファンタジーや超自然に触れる短篇約100篇を残しています。20世紀初頭に英国で、映画と並んで新しい「芸術ジャンル」として勃興した短篇は、ボウエンにとっては自分の世界を、もっともストレートに表現できる手段でした。そのボウエンの創作の秘密を解き明かしています。